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7年間かけて作り上げた凄すぎるストップモーション長編映画「JUNKHEAD」【ネタバレあり】

JUNKHEAD(ジャンクヘッド)はストップモーション・アニメーションという技法を使用した映画で、ストップモーション・アニメーションとは少しずつ動かして撮影して動いているように見せる技術。気になったので調べてみたところストップモーション・アニメーションも奥深い事が判明した。

色々と分類されるという事がわかり、本作のJUNKHEADは人形を使用しているのでパペット・アニメーションにあたるのだろうとは思ったがカテゴライズしてどうこう言うつもりはないのでどうでも良いのですがせっかく調べたので書いておく事にしました。

 

過去にはJUNKHEAD1というタイトルで30分の短編映画を作成して2013年11月16日(土曜日)に渋谷のアップリンクさんにて1日限定で4回にわけて公開した事があるとの事。
この作品は堀貴秀(ほりたかひで)監督が「ほぼ1人で制作」をし、本業の内装業の傍らで4年の歳月をかけて制作したものである。

アップリンクさんでの自主上映公開時は後払い500円と定めて、さらに面白く無かったらお金はいらないという手法で行ったとの事だがその後の観覧者さんとの飲み会でなんと堀監督が支払いをしてしまったので手元にはほとんど残らなかったというエピソードがあります。

 

本作品は過去の30分の短編映画の内容に新たに約70分を追加して計101分の長編映画として2021年3月26日(金曜日)から公開されたのが本作品の長編映画「JUNKHEAD」である。

JUNKHEAD公式HPはこちらです

 

それと1つ言いたい事があるのですが、ネットやSNSで個人やメディア媒体の誤った内容についてです。
ネットには長編映画のJUNKHEADは堀監督が「1人で7年間かけて制作した」とかいう内容をたまに見かけますがそうではないです。
最初のJUNKHEAD1は「ほぼ1人」でとの事ですが、それ以降はアルバイトさんの数日間の手伝いも含めて12人の仲間と共に作りあげた作品というのが事実です。これはパンフレットをちゃんと読まれている方は賛同して頂けると思います。
誰にでも勘違いとかはあるとは思いますのでそれについてはどうでも良いですので、物的に確認が出来ている事実として書いたまでですのでそれ以上でも以下でもないです。

そしてこのパンフレットなのですが、
このパンフレットは良い意味でとてつもない内容の物だったのですがここでには記載せずに後述します。

 

あらすじ

核の冬により地上では人が住む事が困難な環境に陥り代わりに地下開発を着手する。そして人間は危険を回避、そして楽をしようとする生き物なので自分達人間の代わりとする労働力となる人工生命体マリガンを創造する。
しかし、この人工生命体のマリガンが自我に目覚めて人類に反乱を起こして争いとなり地下自体を占領。

そして時間が経過すると共に、人間、マリガンは互いに干渉しなくなりそれぞれに独自の進化していく。人間は永遠の命を得るが生殖能力を失い、またウィルスにより人口が減っていっていた。そこで人間は地下にいるマリガンを調査する人を募集して主人公のパートンが応募してはじまる地下のマリガンとの物語。

ここからはネタバレがあるので自己責任において読み進めるようにしてください

 

■30分までのあらすじ(過去に公開されていた分)
地下に調査しに向かう際に警備員のパンスマン達に撃ち落されて早くも頭だけになってしまう。

パンスマン

乾燥肌とのこと

頭だけで転げ落ちた所に、偶然にも地獄の三鬼神こと通称3バカ達に拾われてドクター・ルーチーのもとに連れていかれた。

地獄の三鬼神

逆転写酵素剤の薬を使用する事でバトル特化した体型に変化出来るが次の日はしんどいらしい

ドクター・ルーチー

助手の男型はサトウ

助手の女型はアダチ

IQ-P

頭部幼体をのせてあるバギー。お茶目で可愛い。地獄の三鬼神とじゃれ合う。

頭だけのパートン

精気が無い表情が凄く良い。ドクター・ルーチー達の手によって新しい身体を手に入れる事になる。
新生パートンの誕生である。

新生パートン

キュートな容姿になったパートンは慣れない身体に違和感を感じながら歩いていると色々なクリーチャーに出会い襲われて逃げる。

スパイク

出会ったタイミングが驚愕するのだがそのタイミングとは・・・

野生種のグローム

腕はごついけど顎を触らせてくれてる野生種

デスワーム

デスワームの穴蔵の下に根付いている赤い幹に触れると中からデスワームが出てきて食べられる。狂暴かつ何でも口に入れるが機械は苦手な様子

 

野生種のグロームに襲われ、追いかけられているうちに複数のデスワームの巣にきてしまったが、前に進むしかないパートンは駆け足で前進をするがデスワームの幹を踏んでしまい複数のデスワームに食いちぎられて頭手足をバラバラにされてしまう。
バラバラになって動けない所にちょうどタロちゃんが通りかかるがタロちゃんに下の階に落とされてしまう。
下に落ちた頭や体のパーツを拾われて意味深にシーンが終わる。

タロちゃん

という、ここまでが30分の短編映画だった。
ここからが70分の今回からの追加分の話になる。物語の舞台はバルブ村へと話が繋がる。

が、その前にマリガンについて。
マリガンは生命の樹の実が落ちて育ったもの。そして生命の樹は実からわずか数個だけ素質のあるマリガンが死ぬと生命の樹となる。

生命の樹になる素質をもったマリガン

生命の樹

マリガンの実を作る

 

■追加分のバルブ村編

バルブ村でバラバラになったパートンはさらに新生パートンになるが、音は聞こえるが喋る機能が無いのでジェスチャーでコミュニケーションをとる。
職長のペリオットにクノコを取ってくるように言われてパートンは旅立つ。
旅立った先で様々なマリガンにあったり詐欺師のトゥリック、多脚ワーム、気合の入ったエレベーター乗務員と出会ったりしてバルブ村に戻ってくる。

バルブ村住人

暗闇に生息する異形種マリガン達

無害だが常にお腹を減らしているので食べ物には反応する。パートンが持っていたクノコを欲しがった。
「チケチケ」言ってるが、失望すると「ケチケチ」連呼してくる。それでも攻撃したりはしてこない。愛嬌のある感じが良い。

ニコとホクロ

ニコが幼い時からホクロは一緒にいるのでホクロはニコの味方。
パートンがクノコをあげた事で懐くニコ。パートンの後をつけるのでホクロも一緒にくる。
ニコの幼少のエピソードも描かれているがここでは記載しないようにしておく。

幼体のマリガン達

口が悪いのが多い。

女衆マルギータ

バルブ村を仕切っているのは彼女たち。グルメツアーに出かける。

クノコ

背中からクノコが生えている。絶品だが2日以上は立つと異臭を放ち不味くなる。
そそり立っているクノコはあくまでクノコという食べ物でそれ以上でもそれ以下でもないが人によって連想するものがあるのかもしれないが人それぞれ。

8番管管理人

200年経ちっぱなしで8番管を管理しているので疲れきって立ったままうとうと寝てしまう。
最近のトラブルはこれが原因。

パートンが好意で8番管管理人に座りながら操作出来るように椅子を作成する。
200年経ちっぱなしだったので椅子の心地良さで寝落ちしてしまう事で操作を誤り8番が爆発してしまう。

ラスボスのトリムティ

ラスボスなのでとうぜんの事ながら強い。

そして、物語の最後は3バカ+パートン VS トリムティ。
トリムティと3バカのバトルは圧巻。カメラワーク、ポージング、バトルアイデアなどかなり好みでストップモーション・アニメーションでここまで滑らかに、かつ、迫力がある魅せ方を実現出来ているのは本当に凄いのでこのバトルは必見で是非堪能して頂きたい。

HPを閲覧しているとトリムティがトリムテになっているのを見つけた。

パンフレットを再確認してみるとやっぱりトリムティと記載がある。
これは真実を確かめなければいけないと思い意を決して堀監督に質問をしてみました。

すると。。。

なんと、回答を頂けました!
でも気になるのは製作者が「かな」という断言していなく濁している部分。
これはもしかしたら何か意図があるのかもしれないと深読みしそうになりましたがいったんはこれでよしとしておきました。というエピソードも残しておきます。

見た所画像に直書きではないテキストなのでキャラ配列持ってループ表示なのか、もしくはベタ書きかはわかりませんがこれ直すのは簡単そうなのでたぶん3秒ぐらいですよね。

 

パンフレット

2021年3月29日現在では劇場のみで販売されているパンフレットがあります。
が、こちらは「よくある映画パンフレット」ではないような気がしています。
56ページもあるボリュームで内容は撮影の話や絵コンテ、カメラの機種、撮り方、人形が完成するまでの作り行程(他にも多々ありますが詳細はパンフレットを観て楽しんでください)記載があり、もはや簡易なJUNKHEADメイキング本が1500円です。載せられませんが1500円以上の価値は十分すぎるほどあると思います。

これは堀監督が自腹で作成したものらしく、売れれば売れるほど収入になるそうです。
なので、この収入があれば次回作の制作にとりかかれると話がありました。
そうです、実はJUNKHEADは3部作なのです。出来れば世に出して欲しいと思うし続編が観たいし続編に繋げる終わり方をあえてしてると思うので、クラファンするのであれば微力ながら出資しようとも思っていますので映画が気に入った方はパンフレットを購入して続編を待つという協力をして頂けたら嬉しい。ちなみに映画館でも売り切れてて購入出来なかったというのもTwitterでみかけたし、堀監督のTwitterでも増版の依頼が来ているともみかけましたので恐らく1人1冊ではなくて購入しているのでは無いかと思います。

ちなみに自分はチケットを購入後に時間があったので喫茶店で読もうかと思って映画を観る前に購入しましたが、
喫茶店で読んでいるうちに、これは何回も読むパンフレット(メイキング)と思って、大きな声では言えませんが上映終わりで保管用にもう1冊実は購入しています。

 

池袋シネマロサ

池袋シネマロサでは2021年3月27日(土曜日)の12:45開始の回は、堀監督の舞台挨拶回という事を事前に知っていた。
また、池袋シネマロサでは当日に窓口でのみ販売だったので休日に早起きして行く事にした。
もし取れなかったら嫌だったので事前にTwitterには購入しに行く事を伏せていたのである。

そして、映画館に到着。
もちろん自分が着いた時には行列が出来ているので、やはりこうなるのかと思い並ぶのが苦手な自分だったが早く起きてここまで来て引き下がれないと即断して並ぶ事にした。
並んでいる最中に定員さんから1席ずつ空けての販売になるので50%の座席数になりますのでご了承くださいというアナウンス。ずいぶんと煽ってくるので残り枚数が少ない予感はしていた。
これはもう無理かもしれないと思ってそわそわして自分の番となり意を決してJUNKHEADの12:45の回空いてますか?と昔ながらの映画の座席予約みたいだなと思いつつも聞いて見ると予約出来たのでとても良かった。

 

また、映画館によって展示物に相違がある事がTwitterをサーチしていてわかった。
池袋シネマロサでは以下が展示されていますので良かったら映画館選びの参考にして頂けたら幸いなので少しだけ載せておきます。

 

堀監督の舞台挨拶(池袋シネマロサ時)

悩んだが、自分の記憶が無くなる前、堀監督のこの映画に対する、そしてモノづくり対しての熱があったので記載しておこうと思った。

そしてJUNKHEADを観終わった後に堀監督の舞台挨拶があった。

そこで司会者の方からの話があり、堀監督は内装業でディズニー関連や様々な他の施設を手掛けていた事がわかった。
仕事で内装をしているので、やはりモノづくりはプロという事を理解した。
もともと映画も好きで色々な実写映画を観ていたので、映画の作り方はわからなかったが、アイテムや映画の構図についてはある程度の知識はあったとも仰っていた。

作成/撮影はご自身で持っている倉庫スタジオ/2階が自宅でとある日本のどこか(あえて記載していません)にあるというが、潮風の兼ね合いからパペットが劣化していく懸念もあったそうだ。

そして、夏は暑く、冬は寒い環境なのが大変で蛇がでたり、ゴキブリホイホイには蟹がかかったりしてたというエピソードも聞けた。甲殻アレルギーとの話もあった。
ではもし甲殻アレルギーじゃなかったら食べるつもりだったのか?なんて考えてしまったので蟹の話が個人的には面白かった。

影響を受けた映画は、不思議惑星キン・ザ・ザとの事。

あの世界観はだいぶ昔にみて影響を受けたと仰っていました。
自分もまた観返したくなった。

どのキャラに思い入れがあるかの司会者の質問に対して、監督は最終的には全部と答えた。
これは当然そうだろうと思った。0から思考を巡らせてキャラデザイン、役割や設定、素材の選定、組み立て、塗装、動かして撮影、そして編集しているわけだし、物語が進むと別のバージョンを作成したかは不明だが、さらに色や傷を増やしたり改造しているはずなのでどれにも思い入れは強いはずだからだ。

JUNKHEADというタイトルをなぜつけようと思ったのかという質問に対しての堀監督の回答はきっと自分は覚えていられる内容で自分も共通している部分はあるのでここには載せないでおこうと思います。

そして監督はこうも言っていた。
「キャラは何かに似てるとか思うかもしれない。自分は映画が好きで色々な物を観ているので無意識ではそうなってしまいるかもしれない。だが、何かを参考としている事はない。」

これを聞いた時に、自分の話にはなってしまうのだが音楽を昔していたのでこの堀監督が言っている事は理解出来たし相当嫌な思いもされてきているのだろうと感じた。人前に出るからには賛否両論があるのでそうと言えばそなのかもしれない。しかし、そうじゃないという事も出来るだろうと思うがこの場では記載しないでおこうと思う。
音楽も映画も(もちろん他のジャンルに関しても当てはまるとは思う)その歴史は古くすでに出尽くしているので、何にも全く似ていなく、全く新しいキャラとして成立するモノを作る事は恐らくかなり難しいと思う。

つまり色々な物を吸収した自分から生み出されるバックボーンを自分らしさの作品として作る他無いからだ。
世の中には色々な人がいるので、例えばJUNKHEDに登場するキャラを何かに似てるとか○○系といったようなカテゴライズをしたがる人もいる。
いや、それが悪いわけではなく、そうした方が他者に伝わりやすく共感を求めやすいという事からなのだろうとは思うが自分はそういった事には興味はまったくもたない。
話は戻るが、何が言いたいのかというと、自分は物語、キャラ、技法、セット含めて堀監督のJUNKHEADという世界観の作品自体が好きだという事を言いたいのである。

 

感想

このバルブ村のセットが本当に圧巻。

バルブ村

長編映画分は2年4ヶ月かかったとの事だが、このバルブ村の制作だけでも6か月かけて作成したセットだという。
期間も凄いがかなりクオリティーが高く、またそのディティールも凄い。逆に6か月でここまで仕上げられるものだろうかとも思う。パンフレットには制作段階の写真が多々ありますのでこれをこうするのかといった具合に過程も楽しめると思います。

後は、人間が生殖機能を無くしているという情報を観客に入れこんでおいてからの下ネタかと思いきや実はタロちゃんのは尻尾だったというオチはまんまとやられた感があって良かった。それだけ世界観に入り込んでいたのだろうと思う。

他にもキャラが良いのが多い点。ドクター・ルーチーのマッドサイエンティスト感のヴィジュアルや助手のアダチとサトウ、パンスマン、暗闇に住む異形種とかのサブキャラも凄く良いのでフィギュアやガチャサイズとかでもアイテムを出して欲しいと願っています。

 

最後に紹介したいのは、堀監督は舞台挨拶でこう言っていた。

「ストップモーション・アニメーションというカテゴリーで、ストップモーション・アニメーションに観えないスムーズな魅せ方を今後も追及しているので制作は常に試行錯誤しながら行っていく」

今後の作品内容がどういう物を制作されるのか期待しているし、またこういった素晴らしい作品がある事をまだ触れていない方へ触れる機会になれたら嬉しいという気持ちでこの記事を書く事にしました。

映画の作品、パンフレット(メイキング)に帯びている制作チームの熱を自分も感じて熱がこもった文章になったので長文になってしまったのはどうかお許して頂けたら幸いです。

斯くして、本気に向き合っていると熱を帯びてその熱が他者に伝播するのも千里の道も一歩から。

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