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映画「キャッツ」の修正パッチ対応から予測される映画業界の新時代突入の兆し

日本では1月24日から全国の映画館で上映開始になったキャッツ。
ミュージカルではとても有名だが1度も見た事は無い。そのため物語自体も知らないが予告を見ても面白そうだと思っていた。

だが米で去年末の全国上映前のプレ上映後に騒ぎがあった。
プレ上映されてからの評判が悪かったという。その理由は着ぐるみではなく、人の肌に対して毛皮を合成する技術を用いて作られており見た目が気持ちが悪いがために物語に集中が出来ないというものだった。

そこで視覚効果を改善する修正パッチをあてたものをダウンロードして上映、もしくはその技術が無い映画館へは修正パッチを当てた物を配布して上映してほしいという今までに前例の無い、「映画の修正パッチ対応」があったのだった。

この時点では日本版はどうなるかは定かではなかったのだが、
修正パッチ後版が日本で上映するのだろうとはうすうすは思っていた。
それから少し時間が経過して流れてきた情報は、当然の如く、1月24日から上映される日本版のキャッツは修正パッチ後の作品という噂だった。自分としては当然がっかりしてしまった。もちろん修正前の映像で見たかったからである。日本語版の予告を見ても綺麗な映像ではある事がわかるが、オリジナルがあると思うと色々な映画を見てきているのでどんな映像になっているのだろうと楽しみにしていたからだ。
こういった情報が無ければ映画館に見に行っていたとは思うがこの時点で行く気が無くなってしまった。

存在はしているのに見れないと言われると見たくなるのが人間で、例えば、押すなよ、押すなよ、絶対押すなよの3回目で押す事とまったく同じ感じなのである。いや、まったく違いますね、はい。

 

とにかく、オリジナルの方が見れないのであればもういいやという気持ちである。

だが、今後も注目したいのはこの「修正パッチ」の一件である。

 

修正パッチが可能となって出来ること

今回の視覚効果の改修というのがどのレベルまでなのかは現在は確認出来ないが、こういった事が出来るなら今後も映画業界で修正パッチは起こるだろうと思う。
1つの映画でパターンA~Cを期間や時間で分けて上映といった事も可能になるだろう。それが視覚効果だけでなく物語そのもののパターンも出来たり。

上映日だけが決まっていて、半ば完成していないのに上映をして後からパッチを適用して本番上映でABテストが出来てしまったりといった感じも可能になる。それを「広がり」を言えるかはなんとも言えないのだが。
上映開始日から2週間以降では、2週間前の続き分がプラスされて上映といった事ももちろん可能になってくる。
そうなってくると、今でも面白いと思った1つの映画に対して何度も映画館に行くという人がいたが、今までのケースとは違う形の意図をもって何度も足を運ぶ人が出てくるだろうと思う。それはそういう映画作りになってしまうからだ。
現在の自分としてはそれが良い事なのか良くない事なのかの判断する事は出来ない。

 

昔の映画館について

思い返すと、昔の日本の映画館は入れ替え性ではなかった。
上映中の中途半端な時間からでもチケットを購入して入場して見れたしその回が終了しても、そのまま待っていればループして見る事も可能だった。入れ替え制の制度がなかったためだ。

上映映画が立ち見の状態でもチケットを販売もされていたし、実際タイタニックなんかは3時間(もう少し長かったかもしれないが)立ち見で見ることになり後半は足が痛くなって集中が出来なかったのでちゃんと見れなかった。のちにレンタルビデオ(昔はビデオでした)で改めて見直して内容を把握した経験がある。でも、そういえば同じ映画を2回とかループして見る事はしなかったと思う。

 

今後の映画について

兎にも角にも、今から10年前の映画の映像よりも現在の映画のクオリティは比べ物にならないぐらいのレベルに達してきていると思っている。どこがCGなのかはまったく見分けがつかないぐらいだ。
余計に映画にのめりこむ事が出来たりする。もちろん映画を映像のクオリティだけで見ているわけではないので昔の映画でも好きな映画はたくさんある。

現在の映画館では4Dに対応しているが、映像といえばVR(仮想現実)もあったりする。境界線は難しいが、ゲームだけではなく何かしらのコンテンツといったものに今はVRだけではなく、AR(拡張現実)、MR(複合現実)、新しい技術のSR(代替現実)もあったりする。今後ももっと新しい技術が生まれてくるだろうとは思う。

つまりは将来、映画は映画館で楽しむものではなくなるかもしれない。
各人のその環境を反映させたリアリティーの強いコンテンツとなるのかもしれない。たとえばAR、SRで楽しむといったものか。そして現実という境界線自体が・・・という事にもなるのだろうか。

時代の変化には抗う事は出来ない。柔軟に順応していかなくてはそこに取り残されてしまう。
修正パッチを発端とした新時代に突入する予感がしているが映画ファンの自分としてはこれからも自分なりの楽しみ方や考え方でいきたいとは思っている。

斯くして、時代に順応するのも千里の道も一歩から。

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